ピート・シーガー　Pete Seeger

1960年代のフォーク・リヴァイヴァルに先駆けた人物のひとりで、1919年5月3日にニューヨーク市で生まれ、2014年1月7日に死去しました。父チャールズ・シーガー( Charles Louis Seeger, Jr. )は民族音楽の研究者で、母のコンスタンス( Constance de Clyver )もバイオリン奏者であり民族音楽に愛情を持ち、夫婦でアパラチアン・フォークの録音と採譜に没頭する音楽一家でした。両親は7歳の時に離婚しましたが、継母となったルース・クロフォード=シーガーも女性作曲家です。彼も高校時代は4弦テナー・バンジョーを弾き、デキシーランド・ジャズに夢中になっていました。1936年に父親と一緒に旅した時に、ノース・キャロライナ州アッシュヴィル近くで開催された野外音楽会で、バスコム・ラマー・ランスフォード( Bascom Lamar Lunsford )が弾く5弦バンジョーに魅せられ、これを独学しました。後の1948年にはオーク出版から5弦バンジョーの教則本『How To Play The 5 String Banjo』を刊行しています。彼はハーバード大学に進学しましたが、フォーク音楽と政治活動に傾注し、学業成績が落ち込んだため奨学金を停止され退学しました。1941年にはアルマナック・シンガーズ( The Almanac Singers )を結成し、時事的な主題を盛り込んで歌い、このグループは1950年にウィーバーズ( The Weavers )に再編されました。代表曲は「Where Have All The Flowers Gone」、「Turn, Turn, Turn」、「If I Had A Hammer」などがあります。