ジェニファー・ウォーンズ Jennifer Warnes

1947年3月3日にワシントン州シアトルで生まれました。南カルフォルニアのオレンジ・カウンティで育ち、少女の時からジャクスン・ブラウンやティム・バックリーなどと地元のコーヒー・ハウスで歌っていました。やがて高校を卒業し、1967年にTV番組『Smothers Brothers Comedy Hour』の常連出演者となりました。番組作りに参加していた自作自演歌手のメイソン・ウィリアムズに認められ、デッカ・レコードの子会社であるパロット・レコードと契約することになり、1968年に初アルバム「I Can Remember Everything」を発表しました。また、ミュージカル『ヘアー』のロサンゼルス公演にも主演し、当初はジェニファー・ウォーレンという芸名を名乗っていました。しかし、同姓同名の映画女優がいたため”ジェニファー”と改名し、やがて本名のジェニファー・ウォーンズを名乗りました。レナード・コーエンにも気に入られた彼女は、彼のバック・ヴォーカルを務めます。同時に1972年には「Jennifer」を発表しています。その後、1976年にアリスタ・レコードへ移籍し4枚目のアルバム「Jennifer Warnes」を発表しました。この中の曲「Right Time Of The Night」がヒットして注目され、1979年に映画『ノーマ・レイ』の主題歌に使われ、同曲はアカデミー賞を受賞しました。アルバム「Shot Through The Heart」からのシングル・カット盤「I Know A Heartache When I See One」もヒットしました。1982年にジョー・コッカーと歌った『愛と青春の旅立ち』の主題歌が大ヒットしました。翌年には、トム・クルーズ主演の青春映画『栄光の彼方に』の主題歌が、1987年にはビル・メドレーと歌った『ダーティ・ダンシング』の主題歌が大ヒットになりました。同年にはアルバム「Famous Blue Raincoat」を発表し、その後も1992年に「The Hunter」、2001年に「The Well」を発表しています。
Famous Blue Raincoat
Jennifer Warnes
[収録曲]
  1. First We Take Manhattan
  2. Bird on a Wire
  3. Famous Blue Raincoat
  4. Joan of Arc
  5. Ain't No Cure for Love
  6. Coming Back to You
  7. Song of Bernadette
  8. Singer Must Die
  9. Came So Far for Beauty
  10. Night Comes On [#][*]
  11. Ballad of the Runaway Horse [#][*]
  12. If It Be Your Will [#][*]
  13. Joan of Arc [Live][#][*]
敬愛するレナード・コーエンの作品群を歌ったアルバムです。
「First We Take Manhattan」は、コーエンがこのアルバムのために書き下ろした曲です。歌詞の意味を”旧西ドイツの過激派テロを歌っている”と解釈する向きもあるようです。この意に沿うように歌詞の冒頭を訳しておくと、

They sentenced me to twenty years of boredom.
For trying to change the system from within.
I'm coming now, I'm coming to reward them.
First we take Manhattan, then we take Berlin.
I'm guided by a signal in the heavens.
I'm guided by this birthmark on my skin.
I'm guided by the beauty of our weapons.
First we take Manhattan, then we take Berlin.

奴らは、わたしにうんざりするような二十年の刑を宣告した。
体制を内側から変革しようとしたからだ。
わたしは今こそやって来るだろう。奴らへの報復へと向かうのだ。
我々は、まずマンハッタンを奪取する。次はベルリンだ。
わたしは天の啓示に導かれ、
肌に刻み込まれた生まれながらの刻印に導かれ、
武器の美しさに導かれ、
我々は、まずマンハッタンを奪取する。次はベルリンだ。

Jennifer Warnes - First We Take Manhattan
後方で流れるアルバート・キングを彷彿させるギター演奏はスティーヴィー・レイ・ヴォーン( Stevie Ray Vaughan )です。
Hunter
Jennifer Warnes
[収録曲]
  1. Rock You Gently
  2. Somewhere, Somebody
  3. Big Noise, New York
  4. True Emotion
  5. Pretending To Care
  6. The Whole Of The Moon
  7. Lights Of Lousianne
  8. Way Down Deep
  9. The Hunter
  10. I Can't Hide
Jennifer Warnes - Rock You Gently
Jennifer Warnes - True Emotion