トム・ウェイツ　Tom Waits

本名はトーマス・アラン・ウェイツ( Thomas Alan Waits )と言い、1949年12月7日にカリフォルニア州ポモナで生まれました。1962年にジェームズ・ブラウン&ヒズ・ファイマス・フレンズを見て音楽に目覚め、システムというバンドを組んで活動を始めました。やがてレッドベリー、ボブ・ディランやライトニン・ホプキンスなどに影響されて深みにはまって行きました。1973年にアサイラムで「Closing Time」を初録音しました。これは会社側が当時人気があったボブ・ディラン路線に嵌め込もうとしたものです。しかし、1974年にプロデューサーにボーンズ・ハウを迎え「The Heart of Saturday Night」を発売し、このアルバムから彼本来の個性が発揮されていきます。路地裏の酔いどれ詩人のように、ピアノを弾きながら皺枯れた声で唄い、1980年代にあっては懐古的かつ前衛的な不思議な作品を生み出し、しだいにカルト的な人気を得ていきました。フランシス・コッポラ監督に気に入れられて映画『One from the Heart』の主題曲も担当しました。俳優としても端役ながら『The Outsiders』、『The Cotton Club』、『蜘蛛女』など数多くの映画に出演し、ジム・ジャームッシュ監督の『Down by Law』では主役の一人を演じています。